実際に車上でポケモンGOをやってみた結果と、対策案に必要なこと

はじめに

www.asahi.com

ポケモンGOが絡んだ事故が起きて、これで日本での死亡事故は2件目、ただただ悲しいと感じます。

一方で事故を受けて規制強化の動きが活発化しています。

www3.nhk.or.jp

 

この話になるとはてなブックマークでは意見が二分されます。一方をポケモンGO擁護派、もう一方をポケモンGO批判派とすると次のような意見になっているように思えます。

擁護派

・既に速度制限や確認画面などで対策はされており、これ以上の対策はゲーム性を大いに阻害するからやめてほしい

・既に速度制限や確認画面などで対策はされており、これ以上の対策はスマホOSレベルの話であり一企業では技術的に無理だ

・既に速度制限や確認画面などで対策はされており、これで十分であり、これ以上は運転手側の問題だ

・他のスマホアプリも同条件なのにポケモンGOだけ槍玉に挙げられるのは公平ではないし、根本的な対策にならない

・根本的な対策には、教育面ではながらスマホの厳罰化や教習所教育や試験の難化が、システム面では自動運転などが必要だ

批判派

ポケモンGOは他のスマホアプリに比べて、ながらスマホを引き起こしやすいのだから特別な対策が必要だ

・現在の対策はバカがプレイするには不十分であり、Nianticは追加的な対策をする必要がある

 

僕は批判派の意見を持っていますが、規制派ではありません、バカのせいで過剰に規制規制となるのは嫌だなぁ、という思いもあります。

現在のポケモンGOに擁護的でも批判的でも、もしゲーム性を阻害しないでNianticに今事故を減らせる対策があるなら進めて欲しい、という思いは多くの人で一致できるでしょう

そこでこのエントリでは実際に車上でポケモンGOをプレイして対策が不十分であることを示し、Niantic社が取れるであろう対策について考察することで、どのような対策が効果的でゲーム性を阻害せず望ましいかについて検討したいと思います。

 

 

 実際に車に乗りながらやって見た

といっても当然運転しながらではなく助手席でのプレイになります。母が孫、僕にとって甥っ子ですが、への誕生日プレゼントにベイブレードをせがまれたので、それを買いに行くついでに試してみることにしました。特に母には実験をしていることは伝えず、普通に運転してもらいます。住宅地や広めの県道、国道なんかを通りながら10キロ先のトイザらスを目指すという道のり。

で、実際にやってみたところほとんど支障なくプレイ出来てかなり拍子抜けでした。確かに国道や大通りをスムーズに走って60km/hを超えたりすると右下に表示されている「隠れているポケモン」の表示が消えたりするのですが、車のスピードメーターで40km/h、たまに50km/hになる程度の速度だと支障があるのかよくわからない、道によっては全く問題ないという印象です。「隠れているポケモン」の表示が消えても赤信号に止まって数秒待っていると表示は戻って止まっている最中に草むらからはポケモンがまた現れるし、速度がそんなに出せない住宅街を走ったりしていても普通にポケモンは現れます。そして現れたポケモンをタッチして一旦ポケモン捕獲画面になれば多少速度を上げてもモンスターボールを投げれば捕まるという状況。孵化作業以外の遊びはポケストップもポケモンの捕獲も十分可能と言えます。

対策は既になされている、という主張をする人もはてなブックマークなどでは見かけましたが、運転中にプレイするようなバカが起こす事故対策としては、これをもって十分だとはとても言えないだろう、というのが実際にやってみての感想でした。

ポケモンGOは他のアプリとは違うのか

また、ポケモンGOをしなければ他のスマホアプリをやっていたのではという意見も散見されますが、

個人的には、他のスマホアプリに比べてポケモンGOを始めとする位置ゲーにはそもそも運転中の操作を誘引する特性が2つの理由で強いと思っています。

一つは、運転している「今」やりたい、に加えて「ここで」やりたいと思わせる点です。

もう一つは、操作が簡単な点です。簡単だからこそ、運転中にやっても一瞬で終わらせれば問題ないのではと思わせる原因となっているように思えます。

この辺りはつー助教授の「水はひび割れに似ている」に近いところがあると思います。

ch.nicovideo.jp

もちろんこの場合には「使わなきゃいいじゃん」じゃなくて「使っちゃダメ」なのですが

バカはバカゆえにひび割れに逆らう苦痛に耐えられないし、「使っちゃダメ」を「警察に見つからなきゃいい」「事故起こさなきゃいい」に誤認知したりするんでしょう。

位置ゲーのこの誘引の強さは前提として認めた上で、ポケモンGOは規制とは別の、バカに合わせた適切な対策を行う、その上でスマホ全体の問題として改めて向き合う、ということが必要だと思います。

でないと、事故をスマホ操作全般の問題として捉えられることが困難になり、ポケモンGOが悪目立ちしているなかで問題が矮小化され、ポケモンを乱暴に規制すればいいというところで終わってしまうように思います。 

運転中のスマホ操作対策に求められること

ここからは対策について考察したいと思います。

とはいえ、歴史が少ないジャンルのゲームではどのような対策が効果的なのか不明な点が多いし、そのせいでゲーム性が損なわれる、というのは出来るだけ避けたいと思う人を完全に無視するというのも乱暴なところです。もしかすると、ここでの対策如何によっては、その対策が今後の位置ゲーだけでなくマップナビアプリその他の基準になりかねないということも考えますと、実効性があるだけでなく、アプリ開発及びプレイ環境において不自由にならない対策が求められることでしょう。

 

どこまで対策をすれば事故を防げるのか、というのは簡単ではありません。この対策で大丈夫だと思ってもバカはバカなので論理を軽々と超えてきます。しかし、日本で何をさせたくないのか、については下の二点で合意できるでしょう。

・よそ見運転を誘発しない

・片手運転を誘発しない

これらは道路交通法第71条五の五に依る基準です。

例えば、カーナビの運転中の操作や注視が道路交通法上違反となる根拠はこちらですね。一方で、ハンズフリー通話は違反ではないと見ていいようです。

socom.yokohama

 

これに抵触しない対策が取られたならばポケモンGOについて批判することは困難と言え、対策案としてはこれを目指すべきでしょう。

ただ、ハンズフリーは違反ではなくても危険性は上がるという研究もあるようで、この辺りはポケモンGOの現状の問題を乗り越えた先で他のスマホと含めて突きつけられる問題ではあると思います。

https://www.itarda.or.jp/ws/pdf/h27/18_02keitai.pdf

www.cnn.co.jp

 

何度か書いていますが対策を考える上で次の点も達成することが重要でしょう。

・適正なプレイ環境においてゲーム性やユーザビリティーを損ねない

これについては「出来るだけ」という注釈をつけるべきだ、と言う意見もあるでしょう。とはいえ出来る限り快適に遊べる対策を選びたいところです。ただ、適正なプレイ環境とはどのようなプレイ環境なのかについては正確な定義がしづらいとことではあるかもしれません。

 

さて、具体的な対策案について色々考察もしていたのですが、長くなりそうなのでとりあえずまた次のエントリで考えたいと思います。